【完】私の彼氏は転校生。

〜転校生〜

私、尾崎 立夏（おざき りっか）は兎乃中学校の１年生。


私と藤野君が出会ったのは7月。その日は一日中晴れていてとても暑い日だった。



｢今日は転校生を紹介するぞー｣


担任が教室に入り、そう言うと周りがざわつき始めた。


教室に入ってきたのは私と同じくらいの身長の、キリッとした目の男子だった。


｢初めまして、藤野 悠太(ふじの　ゆうた)です。1年前までパリに住んでました。よろしくお願いします｣


パリ!?お洒落なあのパリに住んでただと!?凄い……


｢えーと、藤野くんの席は……一番後ろの席、尾崎の隣だな｣


えっ、私の隣!?そう驚いていると、もう藤野くんはこっちに来ていた。


｢よろしく、尾崎さん｣


藤野君は少し笑ってそう言った。


｢えっあっ、うん、よろしく……｣