極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)

氷華ノ姫。陽炎








どいつもこいつも、彼女を道具としか見ない。



彼女はいつでも道具だ。



ある時は金を作るための道具。




ある時は誰かの面影を重ねられる道具。




ある時は情報を与えるための道具。






2年前からは性欲をはらすための道具。






誰も彼女を道具としてしか見なかった。



彼女自身を見なかった。






道具として扱われるたび彼女は心をもっと閉ざしていった。















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