俺は、オフィスに戻って自分のデスクに着く。

まさか、ふみ が今日来るなんて思いもしなかった。
家を出る時に、ナナと話していたから、余計に油断していたのかもしれない。

俺が椅子に凭れ、ため息をついていると、「お疲れさまです」と言いながら、横の席の後輩が戻ってきた。

「さっきは悪かったな。突然キャンセルして」

「そんなのはいいんですよ。…あの、聞いてもいいですか…?」

「何を?」

「……さっきの、どういうことですか?」

俺は顔をしかめる。
さっきの様子を見られて、不信感を抱かないはずがないとは思っていた。
だがしかし、一体どこまで話したらいいのだろう。

由里のこと、ナナのこと、ふみ のこと。

余計なことを言って、周りに噂が流れるのは控えたいし。
俺が頭を悩ませていると、「ちょっと、いいか?」と声をかけられ、そちらへ顔を向ける。

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切ない  四角関係