【完】キミと生きた証
・・・こんこん。


部屋の扉をそっと叩く音。

お母さんが返事をして中に招き入れた。



「よう。体調どうだ?」


「結構、元気になってきたよ。」


「さーて、お母さんはその辺散歩してくるね。なんかあったらナースコール、瞬君お願いね。」


「はい。」



部屋にあたしたち二人きり。


「これ・・・仁奈子から。」


「仁奈ちゃん?あれ?知り合いなの?」


「あぁ、まぁ。ちょっとだけ知ってる。」




仁奈ちゃんから貰った手紙には、心配してることがびっしり書いてあった。


前に来てくれた病院とはちがって、ここってすごく辺鄙なところにある。



お見舞いに行けなくてごめんとか会いたいとか、いっぱい書いてあった。


ところどころペンの色がにじんでる。


また仁奈ちゃん泣かせちゃった・・・。




「メールしないと・・。」



うっかりしてた。

しばらく携帯見てなかった。



瞬に充電してもらった瞬間、メールがいっぱい来た。





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