【完】キミと生きた証
「あははっ。ほとんど瞬と仁奈ちゃんだ・・・。」


「いや、まじですっげぇ心配したからな・・・。電話でねえし・・。」


「ごめん。」


「元気なってくれんなら、いい。許す。」



瞬がふっと笑って、あたしの頭を撫でた。


はにかむあたしの手のひらを瞬がつかんだ。



今日はそんなに冷たくない。


怖がってない。


・・・よかった。



「瞬・・・最近勉強してる?」


「当たり前だろ。」


「そっか。頼もしい。」


「だろ?」


「うん。」



あたしは瞬の手をぎゅっと握って、その目を見つめた。


・・・瞬はあたしから目をそらさないでいてくれる。






「あたしが26歳になったら、治してね・・。」



「・・・任せろ。」



「それまで生きて、待ってるから。」





今までで一番、前向きな言葉を言うと


瞬が嬉しそうに笑った。



今まで見た中で、一番明るい笑顔だった。





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