【完】キミと生きた証
「…え!!あと一冊もあるの!?」


学校に着けば、仁奈ちゃんはあたしの残りの課題の量に口をあんぐり。


「うん。へへっ。今日半分終わらせる。」


仁奈ちゃんが呆れて笑ってる。


「じゃあ今日の午前は集中ね!午後からはちーちゃんにお願いがあるんだけど。」


「なに?」


「瞬くんも呼ぼ!」


「どうして!?」


「前から3人で会いたかったの。誘いのメール送って?」


瞬を呼ぶなんて、あたしの頭の中のお花畑が広がるばかりなんだけどな。


なんて思いながらも、メール作成。


そういえば、瞬と仁奈ちゃんって、ちょっと面識あるんだよね。



前に入院してたときに、瞬が「仁奈子からの手紙だ」って、手紙を渡してくれたんだ。



・・・いつ知り合ったんだろ?



「仁奈ちゃんは瞬にどうして会ったことがあるの?」


「ちーちゃんが入院してた時に駅に行ったんだよ。手紙渡してほしくてさ。瞬くんにそう言われなかった?」



「…仁奈ちゃんからの手紙が嬉しくて、どうして会ったのか聞かなかった・・。」



「このー♡可愛いやつめー!」



仁奈ちゃんに頭ポンポン撫でられて、思わずにこにこしてしまう。



・・・勉強再開。



ってときに、机の上の携帯が震えた。


「瞬くんからメールの返事きた?」


「うん!3時過ぎには来れるって。」


「ちょうどいいね。じゃ、課題しよっか!・・・ちーちゃん、ソレ、間に合うかなぁ・・・。」



仁奈ちゃんが遠い目してる!!


・・・絶望しないで!!



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