【完】キミと生きた証

梅雨

新しいクラスの生活も落ち着いてきて、6月。


あたしはいつものように朝早めに学校へ向かう。



混み合った電車から降りて、ちょっと人に酔ったのかな、気持ち悪いからホームのベンチに座った。


「ちとせ、さぼりか?」


その声は瞬のより高くて。

目の前には天使くん。


「違うよ。ちょっと電車酔い。」


「大丈夫かよ。」



天使くんはペットボトルの水をさしだしてくれた。


「これ、飲んでないから。飲むか?」


「ううん、大丈夫。ありがと。」


やんわり断ると、あたしの隣に座った。



・・・はぁ。胃が・・気持ち悪い。


深呼吸してるあたしの背中を天使くんがさすった。


「あ、ごめん。大丈夫だから。」


「何だよ。彼氏になんか言われるってか?」


「い・・いや、違うけど。はぁ・・。気持ち悪い・・・。」



血の気引いてる感じがする。


変な汗かいてきた。


これって電車酔いだよね?


心臓のじゃ、ないよね?



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