【完】キミと生きた証
「ちとせ!」


瞬の声に顔をあげた。


同じ電車だったんだ。


瞬のところに行こうと立ち上がったとき。



ぐらんと目の前が揺れた。




「・・・あっ」





バランスを崩して、両膝で着地。


上半身は瞬が抱きとめてくれた。



「大丈夫か?ちとせ?」



「めまい・・。」



目をぎゅっと閉じてもぐらぐらとする。



脈が乱れて、息が上がる。



「・・・はぁっ。しゅ、ん。」


「大丈夫だから。落ち着いて。」


瞬は確かにあたしを支えてるはずなのに。


あたしはぐらぐらしてたまらない・・・。


「・・・お前ちょっと駅員呼んでこい!」



命令された天使くんが駅員さんを呼んでくれて。


その後、迎えに来てくれたお母さんに病院に連れて行かれた。




< 219 / 478 >

この作品をシェア

pagetop