【完】キミと生きた証
・・・・霧沢ちとせ。



ちぃって呼ぶ・・・とか、やべえ。



「お?瞬にやけてるぞ!思い出し笑いとかエロー!」


「ちっげぇよ!!」



「瞬に春が来たぞー!!!」



「お前ら授業中だぞ!声のトーン落とせ!!」


教師が突然思いついたように叫んだ。


「「「うぃーす」」」


いつものように返事をして、また話を続ける俺たち。


このド派手で女好きなバカたちと笑って、終始うるさい授業は一向に進まねえ。



騒がしくて楽しい高校生活はわりと好きだ。



けど、なんでか俺は早く帰りたいようだ。



あの駅の待合に早く行きたい。



あーあ、あり得ねぇ。



まだ数えるほどしか言葉を交わしてないのに、ちぃが頭から離れない。




机に俯いて、頭を抱えた。






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