【完】キミと生きた証
「・・・ごめん、なさい・・っ。」



弱気になって、勝手に諦めて、


生きたいって思ってるのに、自信がかけらもなくて


握りしめてるコップも、中身はあたしにとって毒なのに


最期に飲みたい・・なんて思って。




瞬の精一杯の気持ちを裏切ってごめんなさい・・・。




「・・あたし、自分勝手で・・ごめん。生きたいって思ってる・・のに。」



「生きたいって思っててほしい。・・それだけで十分だから。」



「うん・・。あたし・・瞬とずっと・・一緒に生きてたい。諦めたく、ない。」



息が切れて、うまく伝わらない。


言いたいことはたくさんあるのに。



ありがとうもごめんねも、いっぱいいっぱい伝えたいの。


でも、涙も息切れもあたしの邪魔ばっかり・・・。



「落ち着け、ちとせ。ゆっくりでいい。」



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