【完】キミと生きた証
くだらない・・・のかな。


あたしとじゃ、そういう気持ちにはならないのかな。



イズミちゃんみたいに、思わず頬を染めちゃうような色気は持ってないし、良く考えたら手術痕だらけだ、あたし。


「そっか。」


「そう。そういうことがしたくて付き合ってるわけじゃねえから。」


「うん。わかった。」



しくしくと胸が痛む気がした。



求められないのも、頼られないのも、


やっぱりちょっと・・・さみしいな。




「俺多分もう試合でないと思うんだけど・・このあとどうする?」



「あ・・っと。どうしよう。仁奈ちゃんたちに聞いてみようか。」



仁奈ちゃんと一馬くんと合流して、その日は仁奈ちゃんと先に帰ることになった。



「ちーちゃん、元気なくない?瞬くんの怪我なら大丈夫そうだよ?本人も十分楽しめたって満足してたじゃん。」


「あ、うん。そうだよね。」


へらっと笑うと仁奈ちゃんが首をかしげた。




「・・なんかあったの?」




真剣な仁奈ちゃんの声。


つい弱音がこぼれちゃった。




「・・・あたしってダメだなぁ、って。」




二月の冷たい空の下、ちっぽけなあたしは、空を見上げた。




「瞬になんにも・・できないや。」





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