【完】キミと生きた証
「ちーちゃん!おはようー!!寂しかったぁー!」


学校について早々、仁奈ちゃんに抱きしめられた。


「あははっ。ごめんごめん。おはよう仁奈ちゃん!」



仁奈ちゃんは相変わらずスカートの下にジャージを履いて、今日も自転車で登校してきたみたい。



「ヤケドはすっかり治ったみたいだね?」


「うん!ちょっと痕になっちゃったけど。」


「あー。ちーちゃんのマニキュア可愛い!」


へへ。褒められた。


にこにこしてると、隣の席のタカハシくんや通りすがりのミキちゃんがあたしの頭をポンポンと撫でて行った。



「ちーちゃんの頭が撫でられない一週間は寂しかったよー。」


「なぁ?とくに仁奈子!すっげえうるさかったんだぜ?ちーちゃんに会いたい―!て休み時間の度に叫んでたもんな。」


「だって会いたかったもん!」


仁奈ちゃんはあたしを後ろから抱きしめてて、あたしの頭に顎を乗せてる。



「へへっ。仁奈ちゃんありがとう。みんなも!」






幸せすぎると、


ちょっと切ない。






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