【完】キミと生きた証

生まれた日

みんなが帰った後も、瞬だけ残った。


「今日はバイクなの?」


「いや。あいつらと一緒に来たから電車だよ。」


「え?でもなんか来るのに時差あったよね?」



「あー。それは、今日ここに泊まろうと思って医者に頼んで手続きしてたんだよ。家族しか本当はダメらしいんだけど。すげえ頼んだらいけた。」



「へぇー。」



・・・えぇ!?


「泊まる!?ここに・・?瞬が?」



「誕生日なのに、ちとせのお母さんが風邪気味だろ?これないから代わりにって。」



「・・・じゃ、今日、ずっと一緒にいれるの?」


「あぁ。簡易ベッドだしていいって。」


「嬉しい!」



思わず瞬に両手を伸ばした。


瞬はあたしに近づいて、ぎゅっと抱きしめてくれた。





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