【完】キミと生きた証
けやきの駅の片隅で、初めて見た瞬。


きらきらの金髪。怖そうな見た目。


発作で苦しんだあたしに


『大丈夫か?』って、優しい手を伸ばしてくれた。




雪道を走って、買ってきてくれた真っ赤なマフラー。


あたしの首に巻いてくれて、照れくさそうに、目をそらした。



ふたりでいれば、いつもすぐに・・暖かい沈黙。



誰かを好きになる気持ち、瞬に出逢うまで知らなかった。




『一人で泣くなら・・傍に居たい』



口下手な瞬が、あたしに想いを伝えてくれた。








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