【完】キミと生きた証

頭に浮かぶのは、最後まで・・・瞬がいい。




放課後のチャイム。


大好きな仁奈ちゃんに手を振るの。



エレベーターで1階。



保健室に行けば、大好きな背中。





過ぎていく時間の中で、


二度と戻らないときを瞬と過ごした。




一日、一日、大事にしたかった。




時に笑って、時に泣いて、時にすれ違って…いつも想い合った。



戻らない日々の儚さを、愛しさを、めいっぱいこの胸に刻む。




いつか・・・。


瞬が、他の誰かを愛して、幸せになって、


あたしを忘れてしまってもいいように。



あたしだけは、この愛しい思い出を、胸に刻むから。




瞬と出会えたこと。


一緒にすごせたこと。


全部あたしの生きる希望だった。





瞬が幸せになること、瞬が誰かを幸せにすること


これからも・・・あたしの希望だから。




「1・2・3・4・・・」



意識が遠のいていく。



瞬・・・愛してる。



最後まで、愛してくれて・・・ありがとう。






ずっと、特別な・・・あたしの宝物。










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