守ってダーリン!
6.幸せの階段
天井に、もくもくと白い湯気が昇っていく。

テーブルに置かれた茶色い土鍋からは、おいしそうな匂いが漂っている。

その鍋を挟んで向き合って座る私とお姉ちゃんは、取り分けた具を「おいしいねー」と言いながら、ふうふうと息を吹きかけ頬張っていた。

「やっぱり、キムチ鍋にして正解だったね。」

「うん。トマト鍋もいいけど、やっぱり今日はキムチだよ。」

同じ赤でも辛い赤。

悩んだ末出した結論は、今日の私たちには大正解。

「今度、カズくんの家でも鍋しようかな。」

「うん。冬は鍋だよ!あったまるしおいしいし。」

「だね。」

水曜の夜。

久しぶりに二人揃っての夕食となった私とお姉ちゃんは、キムチ鍋をつつきながら、たわいもない話をしていた。

「里佳は明日デートだっけ?」

「うん!」

お姉ちゃんの問いかけに、思わず頬がゆるんでしまう。

「うれしそうな顔しちゃってー。すごい久しぶりなんじゃない?」

「うん・・・会うのは3週間ぶりくらいかな。

それにこの前は、会ったって言ってもファミレスで一時間一緒にいただけだし。

ちゃんとしたデートは、明日が初めて。」


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