守ってダーリン!
4.アクシデント
二人の休みが重なったのは、それから二週間後の土曜日だった。

お互い変則勤務なのに、平日じゃないのは珍しい。

寒さが増してきたので、私はこの日のために新調した白いダッフルコートを身にまとい、「どうかな?」と言って姉の前に進み出た。

フードにはファーがついていて、一目ぼれして買ったのだ。

「おー。うん、いいね。かわいいよー。似合う似合う。」

「本当?よかった。」

コートの下からは、ミニ丈のキュロットスカートがちらりとのぞく。

キュロットの上には、姉から借りたふわふわの白いニット。

鎖骨が見えてちょっと寒いけれど、「これ、絶対に市谷さん好きだから!」と、話したこともないくせに、ものすごい自信で半ば強引に着せられた。

玄関でブーツを履いてカバンを持つと、午後からデートだというお姉ちゃんに、「行ってきます」と言って家を出た。

マンションのエントランスを出ると、市谷さんのシルバーの車が停車していた。

私を見つけると、市谷さんは車の中から助手席のドアを開けてくれる。

「おはようございます。」

「おはよう。

・・・・・・うさぎみたいだな。」






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