***

小学5年の春、私のクラスに転校生がやってきた。

彼女の名前は『蓮井美希』

窓際の席でいつもスケッチブックに絵を描いている大人しくて可愛い女の子。

彼女は休み時間も一人で絵を描いている事が多く、運動場にすぐ飛び出していく私とは正反対だった。


ある時、ふざけて男子が彼女のスケッチブックを奪おうとしていた。

止めてと必死に叫ぶ彼女と男子が、スケッチブックの端と端を掴んで引っ張りあっている状態で、今にもそれが破れそうだった。

私はそれを見ていられなくて、正義の鉄拳を男子に喰らわせた。

当時、空手を習っていた私は男子より断然強くて、ほんの数秒でかたがつく。

「ありがとう」

「どういたしまして」

それが初めて彼女と交わした言葉だった。


それから少しずつ話すようになり、趣味も思考も正反対だけど何故か物凄く馬があった。

きっと、お互い何かに一生懸命打ち込める物があって、通じ合うものがあったんだと思う。

私は空手、美希は絵を描くのが大好きだった。

いつしか、私達はお互いを『親友』と思えるまで仲良くなっていた。

この作品のキーワード
溺愛  甘々  いじめ  純愛  イケメン  学園  切ない  妖怪    三角関係 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。