【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


そして菫が羨ましいなと思うのは、何せパパが隼だ。


妻の欲目にしたって隼は素敵だ。


その上、俳優のようにダンディーな響さんをジーと呼び


凛とした美しい花のような由香里さんをバーと呼ぶ。


おまけに菫は隼にそっくり。



「たまに隼抱いてる気になっちゃってさ」


由香里さんが笑う。


「そっくりですよね」


「菫の方が5万倍可愛いけどね」


由香里さん、由香里さんにも似てますよ。


私は一人小さく笑う。



「響が結衣に似て欲しかったって今でも言ってるよ」


「えーーー」


「次は結衣に似た子がいいって」


あはははは



その後は、佐和子さんが今日も遊びにきて


菫と離れたくないって泊まるって言い出して大笑い。


「結衣ちゃん、また隼と喧嘩しなよ。家においで」


「またぁ」


「司なんか携帯の待受けが菫とのツーショットだよ。淋しい男だよね」


「彼女はまだ?」


「結衣、探ってよ」


「よしきた」


あはははは



菫が眠ってもずーっと眺めている佐和子さん。


司にも早く幸せが来るのを心から願っている。





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