愛しき日々へ



「これって、どういう…?」

思わずつぶやき笹本さんを見る。

「獅子神烈(シシガミレツ)は絢香がいなくなるまでに身を寄せていた人物だよ。
そして、砂羽くん。君の父親でもある。」

突きつけられた真実は衝撃的で俺はただその書類を見ることしかできない。

「な、にかの間違いじゃ…?」

「いや、間違いなくその人は砂羽くんの父親だよ。
君が疑うならもう1度DNA鑑定してもいい。」

笹本さんの言葉に頭が真っ白になる。

「僕も彼のことは良く知ってる。
彼は僕の友人でもあるからね。
本当にどうしようもない男だけど、無責任な男ではない。」

「どうしようもない…って、どういう意味ですか?」

恐る恐るそう聞けば笹木さんは苦笑いを浮かべる。

「実は、砂羽くん以外にも2人腹違いの子供がいるんだ。
母親は2人共別々で、今はその子たちと他に2人の同居人が家にいるんだよ。」


……は?


俺以外にも2人の兄弟?

それと2人の同居人ってなんだよそれ…。

思わず固まった俺に笹木さんは苦笑いを浮かべていた。



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