~Special Short Story~



「小動物みたい」


「なっ!年上をバカにするのもほどほどにしなよー」


「年上ってより彼女っすね」


う、その言葉と笑顔はなんかズルイ。


「そ、その口元の絆創膏可愛いじゃん」


「はい。可愛い彼女からもらったので」


「が、学校ではクール王子なんだね」


「明莉さんの前では、クールぶってる余裕はないですけどね」


からかったはずなのに、ドキドキするセリフで返された!?


「他に俺へのからかいはないんですか?」


「……もう尽きた」


甘いっていうか早くこの場から逃げ出したい!他の組の告白タイムに目を移すも、星村くんから小声で話しかけられた。


「明莉さん。ラブレターは毎日読んでくれましたか?」


「もちろん 。でも、あの内容はビックリしたよ?一文だけで自己紹介みたいな……」


「そんなの決まってるじゃないっすか」


星村くんが私の左手を握る。


「明莉さんに、俺の存在を知ってもらいたかったから」






もしかしたら、ラブレターをもらった時から……ううん、彼なりの1行の恋文を5回ももらったから、私は星村くんの恋の罠にハマっちゃったんだ。


きっと、ね。



☆。.:*・゜1×5のラブレターと*END


< 126 / 152 >

この作品をシェア

pagetop