あなたを待つ夜
第二章
翌朝、優子が職場で豊と顔を合わせるのは照れ臭かったり、気まずかったり、何だか色々な気持ちが混合していた。

あの後、優子は路上で豊と抱き合って何度もキスをした。

今でも彼の温もりが優子の唇に生々しく残っているような気がしてならなかった。

家に帰った後、なんてことをしてしまったんだろう、と優子はひどい罪悪感に襲われた。

それと同時に、帰り際に彼に言われた「優子のこと幸せにする」と言う言葉を頭の中で延々と繰り返しながら

朝方まで眠りにつくことができなかった。
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