奥様のお仕事
目が覚めると 浩一郎はベットにいなかった。

慌てて飛び起きると 全裸で
また慌てて羽織るものを探した。


「おはよう もう起きてたの?」


「ああ」


「ごめんなさい 寝坊しちゃって」


「いいよ おいで マリン」



浩一郎に抱き上げられて 膝の上に横に座らされた。


「これ 本契約書」


「本契約書?」


封筒を開けると 婚姻届が入っていて
丁寧な字で 


長谷 浩一郎 と書いてあった。



「後は マリンが書くだけだよ」



「着替えたら 佐伯さんのところへ行って証人になってもらう
今さらだけどね・・・・・みんなには 全然
何も変わってないんだけど」


「うん そうだね」


浩一郎に キスをした。


「私たちだけが 変わったんだよね
もういつでもキスしていいんだもん」


浩一郎が 微笑んだ。


「美味しいものたくさん作るから 早く元気になってね」


「美味しい料理に 美味しいマリンがいるから
すぐに元気になるよ」


「あんまり無理しちゃダメだよ」


「ん?人をじじい扱いするのか?」


「や~~そうじゃないけど~~~」


「マリンも体力つけろよ」


見合って 笑い合った。
愛する人と一つの壁もない関係がやっと・・・・スタートする。
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