ローマ。
世界最小といわれるバチカン市国にあるサン・ピエトロ大聖堂。

初代の建設は4世紀という遥か昔に建築された由緒正しき聖堂で、現在のものは2代目で約400年前に有名な建築家が手掛けた歴史ある建造物である。
広い大聖堂の中では数々の聖人の像が神秘的に輝いている。高い天井から射し込む太陽の光りのもとには、今にも天使が舞い降りてきそうな神聖な雰囲気があった。
人気のある観光地のひとつであるため、さまざまな国から訪れる観光客で溢れていたがその厳荘な雰囲気からか、私語を慎んで見学をしている人たちがほとんどだった。

そんな中で。
観光に集中せず、目の前を歩く日本人らしき人物を気にしている一人の女性がいた。
大月美雪。25歳。
過去と決別するための、ひとり旅中。
心を落ち着かせようとサン・ピエトロ大聖堂へ赴いたはずが、心がざわざわ落ち着かなくなっていた。

先ほど、美術品の一つであるブロンズ像を見上げたとき、なにげなく前を行く人の整った顔を見てハッとしたのだ。

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