少女Fの思惑

さん

さて、私のクラスには先程の2人と少年がいらっしゃいます、なにこれ。ってか一ノ瀬と同じクラスにはなりたくなかったな…。あいつ男女関係なく仲良くしようとするから。
ん、自己紹介始まったっぽい。
この高校は男女ごちゃ混ぜの出席番号なのか。
…伊藤さん神だ!!!!
取り乱しました、すみません。
いやね、今の席がさ、前から
一ノ瀬・伊藤さん・岩泉(私)なんですよ。
感謝。前後だったら絶対関わらなくちゃいけなくなってたもん。
あ、一ノ瀬の番。
「一ノ瀬 臣です。スポーツも読書も好きなのでみんなと仲良くなれたらいいな、と思っています。一年間よろしく」
ひそひそきこえるイケメンコール。
あーあーもうクラスの女子はみんなあんたの虜だよ。他の男子かわいそうに。
伊藤さんの自己紹介もすんなり終わって私の番。
伊藤さんはおとなしそうな、そして真面目そうな、多分いい子だ。ついでに私にとって神。
視線がぐさぐさとささる中立ち上がって一言。
「岩泉 光です。よろしくお願いします」
がたんと音をたてて椅子に座る。
自己紹介っていうほど自分を紹介していないけど別にいいだろう、みんなに見られてるけど。
みんなの前でしゃべるとか苦手だもん。
知らない知らない、私にささる視線なんて。



< 4 / 30 >

この作品をシェア

pagetop