雪系男子のゆうちゃん
隣の席の女の子





綾瀬優(あやせ ゆう)side>>



入学早々女子の群れに追いかけられるわ、


それが原因でヤンキーに絡まれるわ、


教室に入ったら凄い子の隣だわで






俺入学して1週間、早くも俺はもうクタクタだ。





それに…



「ね、ねぇ、綾瀬くん…っ」



でたーーーー!


ちょっと顔を赤らめて恥ずかしそうに俺の名前を呼ぶ女子でたーーー!




「ちょっと来てくれるかなぁ…っ」



嫌ですー!ほんとにもう俺には絡まないで下さい!!!人見知りなんです!!俺、告白とかもう嫌ですー!!


と、叫べるはずもなく




「あ、はい」



弱虫なクズ野郎の俺は、のこのことその子についていく。



あー、どうにかしたいこの性格。



中学の時も然り、告白されることが多い俺は、本当にこの役職(?)が向いてないと思う。


だって、史上最高の人見知りの俺が、目の前の女の子の告白を断るのも嫌なのに


ともすれば泣き出してしまう子を、俺はどうしてパニックに陥られずに見ていられるだろう。






こういう時、ちょっと隣の席の結城絢香、


通称(てか俺が呼んでるだけ)あやちゃんが羨ましくなる。




あやちゃんは、隣の席で見ててよくわかるけど、結構モテる。(男女構わず)


でも、今みたいに教室まで呼びに来ても、



「ごめーん、今ちょっと忙しくて!」

と平気で逆さまの教科書を指して言う。





< 24 / 188 >

この作品をシェア

pagetop