そんな気分が落ち込み気味だった日々に限り、レストランアポロでは宴会の予約のお客様が入った。
 11月初旬で、時期的に忘年会には早く、また忘年会にしては豪勢だと思った。


「その方々、何でウチに?」
 私はオーナーに訊いた。隣では友部さんがグラスを選んで磨いている。


「忘年会兼、送別会だと」
「うちで? 居酒屋じゃないんだ」
「金あるんだろお。俺はオーナーとして嬉しいよ。予算もばっちり頂いてるし。でもまあ、気に食わんヤツではあったな」
「え?」


 私が分からなくて友部さんを見ると、グラスを真剣に磨きながらもククククと笑っていた。どうやら意味が分かるらしい。

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三角関係  バーテンダー  イケメン  オフィスラブ  アラサー  理想の恋  じれじれ  不器用  王子様  逆ハー 

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