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千春がわたしを好きだといきなり言ってきた。
どうして好きになったのか、それを聞いたら「言うのは得意じゃない」と言い出した。
やはり冗談としか思えない。顔は真面目だったが、わたしを盛大にからかっているとしか。

だって、もし本当に千春がわたしを好きなら、ある程度一緒にいたわけだし、わたしがそれを多少感じてもいいはず。
千春がわたしを好きかもしれない、なんて、そんな場面があっただろうか

あっ――


「……た?」


目が開いて、ぼんやりとした視界には天井。
ぱちぱち、と3回ほど瞬きをして考えた。
あれ、わたしコンテスト出たはず。それで優勝できなくて悔しくて、お父さんと話して、泣いて。
次に千春が現れた。
そしてとんでもないことを言ったはず。――で?

「……あ、起きた」


何か効果音でもつきそうな勢いで顔を横に向けると、床に座った千春がベッドに肘をついてわたしを見ていた。
まさか夢だった――?


「ここは」

「俺の家のベッドの上」

「なぜ……」

「お前倒れたんだよ。焦って医務室連れていったら『寝不足』だってさ」

「ねぶ……?」

「昨日のだけじゃなくその前の日も徹夜だったんだって? まあ、心配いらないようだから、抱いて車に乗せてここまで運んでやった」

「はこ……?」

「お友達はちゃんと家まで送り届けた。その間もお前は涎たらして寝てるし」

「よだ……?」

「本当、いつもすげえタイミングで何かしら欲を出すよな。食やら睡眠やら」

「はあ……」

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