シンデレラになれないと知ったのは四歳の時。

「ガラスの靴なんて履いたら固くて歩けないわよ」

 小学一年にしてクラスのファッションリーダーだった三つ上の姉は言った。

 サンタがいないと知ったのは五歳の時。

「父さんがお前に渡せってさ」

 海外出張中の父に頼まれたと言って、五つ上のクールな兄が私がサンタにお願いしたプレゼントを投げて寄越した。

 この頃の私は夢見る少女じゃなかったと思う。

 女の子が憧れるひらひらのお洋服は、遊ぶには邪魔だし。

 長い髪は毎朝結ぶのが面倒。

 姉の真似をしても、姉のように可愛くはなれない。

 やるだけ無駄。

 素材が違いすぎる。

 じゃあ、頭で勝負だと思ってどんなに勉強しても、天才の兄には勝てなかった。

 兄は一を知って十を知るタイプの人間。

 教科書も1度目を通せばすぐに理解出来る。

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