続♡プリンセス☆ロード

第8話 『お前は、なにもしてない。なにも、なかったんだ』





「このままじゃ、紗南の身体が持たない」



リュウは、深刻な表情で言った。
そんなことは、誰しもがわかっていた。

それでも、どうすることもできないまま今日に至る。




「人魔の居場所が掴めない」

「…身を潜めることに慣れてるっつーか長けてるんだろうな」




長い間、人にも悪魔にも気づかれず息をひそめていた。
それは、容易いことではないだろう。




「紗南ちゃんの催眠、どうにかなんないのか?」

「催眠は、そう長く続くものではないはずです。ですから、その効果が切れさえすれば…」

「それって、いつなんだよ」




切れる前に紗南の精神が壊れてしまう。
その前に…。



「紗南が苦しんでいるのに、なにもできねぇなんて…」

「リュウ。それは、俺らだって同じ気持ちだよ!」



もどかしい。
なにもできない自分。



「どうにかして、人魔の目的と居場所を調べよう」

「ああ」

「リュウ、しばらく紗南の事頼めるか?」

「もちろん。任せとけ」




それぞれの決意を確かに、夜は更けていく。





< 105 / 310 >

この作品をシェア

pagetop