強がりウサギの不器用な恋

………何故だろう。

逆に今まで詰まりに詰まっていた心の中が徐々に解けていき、

トゲトゲとしたものまで凪いでいく。



「また泣きたくなったら、処方してやるから。」

「……え?」

「けっこう効くだろ? 俺の特効薬。」


絶大な自信を乗せてそう紡いだ男の言葉に、

私は納得せざるをえない。


心がずいぶんと軽くなったことを、否定できないから。


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