天才少女の復讐法。


「…またこの夢か…。」


それは、あたしが中学2年の時に起きた
……あの出来事。


家族の仇を打つことだけを考えて生きてきたあたしの前で…1人の女性が自殺したのだ。


……あたしの目の前で、亡くなった。
止められなかった。


あの日は、母と姉が亡くなった日と
同じくらい嫌な日だった……。


__ガラッ!
 

…不意に、屋上のドアが開く音がした。


誰かが来た、そう思った瞬間…


「あれ、また会ったな。」


あたしの前に現れたのは、
刑事の息子である…黒瀬だった…__。


「なにしてんだ?」


黒瀬はあたしに問いかける。

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