【完】英国紳士は甘い恋の賭け事がお好き!

個室へはデイビーがお姫様抱っこで運んでくれたけど、いまいちまだ身体が自分のモノじゃないように思える。
ただ、看護師さんにデイビーの私を励ます声が五月蠅過ぎると何度か注意されている姿を見た気がする。


おかげで、声を我慢して力んでしまったせいか、ちょっと切れてしまったらしい。

綺麗に縫えたみたいだから問題はないらしいけど。
赤ちゃんを抱っこしたいのに、ベットから起き上がる気力がない。

「デイビー、先に抱っこして」

時折欠伸をしたり口をパクパクさせるがぐっすりと眠っている赤ちゃんを、デイビーは恐る恐る覗くだけで、抱っこをしようとしない。


「それは美麗からですよ」

「力が入らないの」

そう言うと、助産婦さんを呼んでくれて助産婦さんが私の手の中に赤ちゃんを抱かせてくれた。

桜が満開のように真っ赤な顔で、目を閉じる赤ちゃん。
指を手の中へ伸ばすと、反射的に握り返してくれた。

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