無垢な瞳
第二章

僕の心は落ち着いていた。

コウと出会ってから、授業をサボることもほとんどなくなった。

僕たちは音楽室でピアノを通しての交流を着実に深めて行った。




「静かにしてください!」

学級委員長の声が響いた。

「なにか意見でも出してくれないと、学級会を進めようがないんですけど」

来月行なわれるクラス発表の演目を決めようとしているのだが、ちっとも意見が出てこない。

委員長は切れそうな顔で、クラス全体を見回した。




「はい!」

ユウキが挙手した。
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