冷血上司の恋愛論
手を出すなら社外の女にすべし
さっぱりした!
だけど、もうこの時間。
少し急がなければ……。


あと3分もすればAM4時。
男湯と女湯が入れ替わる時間。


……ッ!?


「キャ……」


叫び声を上げた女の口を咄嗟に塞いだ。


それも俺の口で。


強く押し付けムグムグと暴れながら何か言う女の口唇を丁寧に舐め、舌を挿し込む。


逃げる舌同様、腰も引けている女。


ぐいっと引き寄せると同時に舌を深くねじ込み歯列をなぞった後優しく絡めてやる。
次第に力が抜けて甘い吐息が聞こえた頃に、女の口を塞ぐのを口から手に変えた。


「いいか?女将の折角の厚意を無駄にするなよ!叫ぶなよ!」


女が首を縦に振るのを確認してゆっくりと手を放した。


「いきなり何するの!」


「叫ぶなって言ったよな!キスくらいで喚くこともないだろ?」


―――パッシーン!!


それは見事なスイングで俺の頬を打ち抜いた。


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