「お前は俺のモノ」【完結】
Inconvenient

大学内を進んで行くと、彼は直ぐに声をかけられていた。

私を見て、ぎょっとしてたり、訝しげな顔をしてたり。
女の子達は誰?って感じで、睨んでたりするし。

とにかく、落ち着かない。


「あ、彬」


そうやって、彼に話しかけて来たのはミスコンでグランプリを取った人。
錦戸梓だ。
髪の毛、サラサラで、顔もこれでもかって程ちっちゃい。

肌も透き通る様で、パーツ全てが小さい。
なのに、どうしてだか、目はぱっちりしている。

…神様、不公平だ。


そんな彼女をぼーっと見つめていると、私を見てくすっと笑った。
< 48 / 254 >

この作品をシェア

pagetop