夏休みも明けて、慌ただしい日常生活に戻ってから数週間が経った。

仕事も残業続きで連日帰宅も遅い。

ここのところ田中とも朝、晩に顔を合わせる程度ですれ違いの生活だ。


今日は久しぶりの休日。

夏休みでリフレッシュしたはずが、あっという間に疲れている。

私はごろりとベットに寝そべり、海外ドラマをぼんやり眺めていた。

不意にドアをノックする音が聞こえた。

「どーぞー」

「失礼します」田中が無愛想な顔をして入って来た。

「なあに」私はむっくりと上半身を起こした。

「旦那様よりお電話です」

「パパから?」

訝しそうに眉根を寄せると、田中から携帯を受け取った。

「もしもし」

『燁子か。実家暮らしはどうだ?』

久しぶりに聞くパパの声は心なしか晴れやかである。

「快適よ。田中さんにもお世話になってるし」

『そうか。それは良かった』

仕事の鬼かと思いきや、傷心の娘を気づかってくれるなんて。

思わずジンとしてしまう。

『ところで』

…あれ?

この接続詞はあまりよくない感じ。

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