LOVE School LifeⅡ【完結】
8.束縛の中身
それから、昼になりいつもの様に秋人が私の元へやって来た。
後ろに瞬を添えて。


「愛ちゃーん」

「あれ、瞬」


眠そうな顔をしながら、瞬は私をちらっと見る。
だけど、何も言おうとはしない。


本当に愛想ないな。瞬は。


そう思ってると、秋人が申し訳なさそうに「瞬も一緒でいい?」と、言った。


「全然いいけど」


寧ろ、瞬が一緒でいいのか?
わかんないけど。


瞬と普通に会話した事ないし。
話した事と言えば。

と、思い返すけどロクな事を思い出さないわ。



「購買行く?」

「うん」


財布を持って、私は秋人の隣に並ぶと廊下へと出る。
秋人の反対側には瞬。



「あれから瞬、今まで爆睡だよ!学校寝に来てるよね」

「はは」

「なのに、頭いいんだよな。瞬」

「そうなの?」


やっぱりこいつも頭いいのか。
単純に素直にムカつく。

私は努力しないと順位なんて取れないだろうし。



「なあ」


瞬はけだるそうな口調で私を見ると、


「何でスリッパなの?」


そう尋ねて来た。
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