Sugar&Milk

「私、中山くんに告白したって振られるの分かってますよ」

「え?」

「あなたと付き合ってても付き合ってなくても、中山くんが私を友達としか見てないのは知ってましたから。いつか告白したら、ただのバイト仲間から彼女候補として意識してくれるかもって期待してた」

「…………」

「でもあなたが現れて、期待してた僅かな可能性もなくなっちゃった。私の入る隙間なんてこれっぽっちも……」

相沢さんは残り少ないケーキをちびちびと食べている。

「知らない間に彼女ができてて、それが大学の子や他のバイトの子だったらまだ分かるんだけど、全然知らない女で……」

相沢さんはケーキを食べ終えてもまだフォークを持ったままだ。

「別れてしまえと思ってました。今もですけど」

「…………」

「私、中山くんと彼女さんはうまくいかないと思います。だって社会人と学生って合わないでしょ。中山くんこれから就活だってあるし、就職してからもすれ違うんじゃないですか?」

勢いよく言葉を発する相沢さんに驚いて言葉に詰まる。

「彼女さんは結婚も考える年ですよね? 中山くんはそんなこと考えてないと思いますよ。就職もしてないし結婚も子育ても、何も想像すらしてない」

個人的な意見の押し付けに圧倒されて目を見開くばかりだ。その言葉の数々は正論で全く言い返せない。

「何か言ってくださいよ」

相沢さんは機嫌が悪そうに私の言葉を待っている。

「その通りだなと思って、何も言い返せない……」

社会人と学生が合わないなんて痛感している。瑛太くんが就職してからはより生活時間を合わせるのは大変だろう。そんなことは元カレと経験済みだ。
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