「橘朱里!真面目に仕事してる!?」

後ろから突然聞こえた声にビクッと振り向く。
同期の杏子がデスクに座る朱里を見下ろしていた。

「さっきからスマホを手放しませんけど、アサカグリーン社からの連絡待ちとか?」

「ううん…違うけど…」

「最近の朱里ちょっと変だよ。大丈夫?」

「うん…平気」

あの日以来中山からの連絡がない。
パソコンに向かうも中々仕事に集中できなかった。

「朱里に確認して欲しいデータがあるからずっと待ってたのに、さっきからソワソワしてるから話しかけるタイミングが分からないよ」

「ごめん」

「何か悩み事?」

「まぁそんなとこ…」

「私でよければ聞くよー…あ、ごめん電話」

杏子はポケットからスマートフォンを取り出すと、朱里の横で電話に応対する。

「はい、かしこまりました。今からお伺い致します。よろしくお願い致します。失礼致します。………アサカグリーンから連絡来た。私が運転するから今すぐ行くよ」

「了解…」

朱里はカバンを持って立ち上がると杏子の後についてフロアを出た。





「で、大学生の彼氏くんのことで悩んでるの?」

車に乗り、しばらく走ると杏子が聞いた。

「うん…この間ね、まだ未成年だって知らなくて飲みに行っちゃったんだ。まずいよね?」

「あー、バレたらね。でも大体はバレなくない?」

「そうかもしれないけど…それでちょっと気まずくなった」

「お酒飲んだこと怒ったの?朱里気にしすぎじゃない?」

「そうかな…?」

「18とか19歳でみんなお酒飲んでるって。学生でしょ?飲み会だって頻繁にあるだろうし。私たちだってそうだったでしょ」

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