「誘っといてなんですけど、俺今めっちゃ緊張してます。変なこと口走ったらすいません」

朱里は微笑む。

「私も緊張してるよ…だから色々とガッカリさせちゃったらごめんね」

「そんなことないです!ガッカリなんてしませんから」

中山の真剣な顔に思わずにやにやしてしまいそうになり、朱里は必死に平静を装う。

可愛い顔で笑うんだけど、ふとした時はかっこいいんだよな…

などとすっかり中山に意識を持っていかれてしまった。



「ここです」

中山に案内されたのはワインとパスタを売りにしているお洒落なお店だった。
店内は女性のグループやカップルが多い。

中山は予約していたらしく、店員に名前を告げると窓際の席に案内された。

「中山くんはワイン詳しいの?」

「実はあんまり…でもここ女性にも飲みやすいワインがたくさんあるってクチコミにありました」

「お酒はよく飲むの?」

「カクテルとか、炭酸割とかしか飲めないです。あんまり得意じゃなくて」

「まだ飲めるようになったばっかだもんね」

中山は同意したものか迷うような微妙な顔をした。

「正直に言っちゃいますけど、女の人が好きそうなお店を選んでかっこつけようとしました」

本当に素直な子だ。
飾らない態度に少しずつ朱里の緊張がほぐれていった。

「じゃあ一緒にワインを開拓しようか」

「はい!」

中山は笑顔で頷いた。





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