綿本早香の壁ドン指南
ただの壁
その日の夜、僕は自宅のベッドで自問自答を繰り返した。

寝返りを打ち、壁を向く。

初めて女の子を泣かしてしまった。

…初めて女の子から好かれているって知ってしまった。

火野辺先輩が卒業するまで後少し。

それまで一人で片思いを抱えて終わるつもりだったのに。


僕はいい男なのだろうか?

綿本の気持ちをどうすればいいんだろうか?

反対側に寝返りを打つ。

棚の上のガン○ラは、僕に銃口を突きつけるだけ。



ただ一つだけわかること。

勉強の悩みも部活の悩みも、すぐに考えることに飽きてグッスリ眠れてたのに、今夜だけはいつまでも眠れない…
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