OUT

参加者




あれから、約3時間が経った。


車は荒い運転のせいか、ゴトゴトと揺れている。



相変わらず、隣にいるネロは一言もしゃべらず、自分の手をぼーっと見ている。


「…飴…食べる?」


永遠がポケットの中の飴をだして、ネロの前にだした。


「……いぃ」


もちろん、その飴は突き返された。

「……そだよな…」


しばらく、無言のまま、ネロは永遠を見つめた。

そして…


「…一つ…聞いてもいぃ?」



ネロがやっと口を開いた。


「………ん?」


「…あの子は…貴方にとって…どんな存在なの…?」


あの子……?


尚か……



「親友だよ…」

「親友の為なら、死んでもいぃの?」


永遠は苦い表情をだすと、
「親友が死ぬより、自分が犠牲になったほうが…いいとおもって。」

…と呟いた。


ネロは薄い眉をひそかに寄せると、
「ふぅん」
…とだけ言った。



するといきなり車が止まり、軍人が車のドアを開いた。


「ついたぞ…こっちへこい」


永遠達は軍人についていった。
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