極妻
1)十六才の花嫁



朝の光が、障子から射し込んできた。


「おはようございます。お嬢様」


私の世話をしてくれている山瀬さんの声だ。


「おはよう」


身体を起こしながら、部屋の外の彼女に返事した。


ここは私の部屋。25畳の和室。十五歳の高校生の部屋にしては、我ながら広すぎるし殺風景やと思う。


でももう関係ない。この部屋とも今日でサヨナラや。


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