NA・NA・MI

学校に着くと、案の定といえば案の定…。何も変わってなかった。



いや、香水をつけすぎたせいか、更に注目を浴びている。


アタシの半径5m以内は、きっと香水のキツい匂いがするんだ。



「ちょっといらっしゃい」



そうアタシに声を掛けるのは、校章バッジの色から、きっと三年の先輩だ。


アタシは先輩に腕を引っ張られて、トイレに連れて行かれた。


はい、これからトイレでリンチってヤツですね。

分かります…。



そんな事を考えながら、アタシの足は震えていた。







顔だけは止めて貰わなきゃ…。顔だけは……。


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