愛とか恋とか嫁だとか。
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12月、よく晴れた日曜日。



「若菜、綺麗だったねぇ」


「冬の結婚式もいいもんだねぇ」


日南子といずみは、ひそひそと囁き合う。


チャペルでの挙式が終わり、ライスシャワーを一掴みずつ配られて、新郎新婦を待っているところ。


「日南子、寒くない?」


「んー、大丈夫大丈夫」


日南子がお腹をさする。


妊娠4ヶ月に入ったお腹は、まだそんなに大きくないけれど、確実に丸いラインを、描いている。


「青山、喜んだでしょう?」


「大変だよー、今からもう、名前考えてるもん」


「バカだねー」


「ほんとにねー」


日南子は、まあるく優しくお腹を撫でる。
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