また、きみの隣で
✳︎第2章✳︎ 向かいの席の同い年さん
「よーっし! 終わったおわった〜」
第1志望の大学に現役合格したあたしの大学生活は、それなりに充実していた。
新しい場所。新しい環境。新しい友達。
なにもかもが新しくて最初は戸惑いばかりだったけれど、もうだいぶ慣れた。
「千歳ー、学食行こっ」
「うん! 行くいく!」
今日のすべての講義を終え、時刻は12時を少し過ぎた頃。
ちょうど良いお昼時だ。
大学からの友達で、同じ文学部の持田朱理(もちだ あかり)と学食に向かう。