彼との出会いは入社式の日だった。緊張と興奮のあまり挙動不審だった私。そんな私を見て、彼は苛々したのかもしれない。

「邪魔」

肩がぶつかり追い抜きざま投げ掛けられた心ない一言。犯人の証拠を残していくかのように、ミントブルーの香りが鼻を掠めた。
彼の声と背中はすっかりと立ち尽くす私の頭に、インプットされた。

同じ新入社員だろう。
これから一緒に切磋琢磨し合うはずの仲間かもしれないのに、普通「邪魔」など言うだろうか?
後ろ姿と声、そしてミントブルーの香りしか知らない彼のことがこの日、大嫌いになった。

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