オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ

希和side



久しぶりに足を踏み入れた京夜様のマンション。

けれど、入った瞬間、違和感を覚えた。


部屋が広いお陰で、

足の踏み場が無い状態は免れているが、

明らかに不衛生な状態のリビング。


ふと、視界に入った彼の手元。

見慣れたコンビニ名が記されている。

しかも、薄ら見えているのは……

間違いなく、コンビニのお弁当だ!!



京夜様にストレートに尋ねてみれば、

呆気に取られるほどの言葉が返って来た。


スーツケースに気を取られて気付かなかったが、

ダイニングもリビング同様、不衛生極まりないし、

恐らく、キッチンだって似たようなモノだろう。


京夜様は暢気に珈琲を淹れるだなんて口にしてるけど、

そんな事はどうでもよくない?

この状況の中で、真面に食事が摂れるとも思えない!!



今まであれだけ健康に気を配っていた人が

ここまで凄い状況の中で生活してるだなんて……。


文句の言葉だって言いたくなる。


私は食事を摂るスペースを作る為、

ダイニングテーブルの周りをサッと片付けた。



そして、すぐさまキッチンへと向かったのだが……。





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