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真野部長はどんな女の人が好きなんだろう?

……好きな人はいるの?

彼女はいるの?

奥さんはいるの?

部長のことを好きだという気持ちが大きくなればなるほど、そんな疑問が浮かぶ。

私は部長のことを知らなさ過ぎるのだ。

……とは言っても、ただの部下でしかない私は部長の恋愛事情を聞くことができないのが現状だ。

恋愛事情を知ることはできないけど、最近、普通は憂鬱なはずの会社に行くことが楽しくて仕方がない。

その理由は、部長に仕事で信頼してもらえているようだということ、そして、理由はないけど、何となく少しずつ部長に近付けている気がしていること、にある。

……まぁ、仕事以外のことで特に何かを話すわけでもないし、仕事中も話す時は怒られる時が殆どだけど、それでも毎日部長に会えるというだけで十分嬉しかった。


「高橋。お疲れ」

「あ、喜多村さん。お疲れ様です。って、あれ?今日は外回りじゃないんですか?」


昼休みが半分過ぎた頃、お気に入りのお弁当屋さんで買ってきたお弁当を食べ終わってまったりと携帯をいじっていた私の元に、喜多村さんがひょっこり訪れた。

喜多村さんは今日の朝、いつものように営業に出掛けたはずだ。

午前中に外回りに出て行った営業の人がきっちり昼休みに戻ってくることは珍しい。

午後は社内業務でしないといけないことでもできてしまったのだろうか。

 

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